ぶろぐ

日常生活で思ったこと、本を読んだ感想、プログラミング等勉強したことの内容を書いてます

「生き方 人間として一番大切なこと」を読んで

稲盛和夫さん著「生き方 人間として一番大切なこと」を読みました.

稲盛和夫さんとは,KDDIと京セラを立てた方で,現在は名誉会長をやられている方です.

この本では,非常に簡単に言ってしまえば精神論のようなことを言っています.人が生きる意味は,生まれてから死ぬまでに心を高める,精神を磨き,少しでもきれいな心になることであるということや,森羅万象は,宇宙の意志によって成長方向にエネルギーを受けているなど,人知を超えた何らかの"力"の存在を肯定しています.作中の中では遺伝子研究をされていた村上和雄さんがおっしゃっている,"サムシング・グレート"の話なども出していました.

この本ではこのように精神的な部分を話されていたのですが,それが僕の心によく刺さりました.読んでいる現在,私は研究をする気力が起こらず何もせず1週間が過ぎ去っていってしまうという状況でした(これについては次の記事に書こうと思っています).そのため,この本を読んでいろいろと参考にしよう,これからの生活で意識していこうと思ったことを書いていこうと思います.

まず,稲盛さんが非常に大切にされている,"利他の心"です.作中の話で,NTTがほとんど独占状態にあったときに稲盛さんが電気通信事業に乗り出そうとした際,新規参入企業が稲盛さんの企業含め2社あり,担当する地域をどうするかで揉めたことがあったそうです.どう考えても関東地区が人口も多く売り上げにつながると思いますが,稲盛さんはNTTの独占状態は日本(人)にとっても良くなく,少しでも日本の通信産業の繁栄につながればと思いその事業を始めたため,自社の損害になることも気にせずもう一方の企業に関東地区と中部地区を担当してもらったという話がありました.

正直こんなに他者のために動いている人も見たことがなかったため,このエピソードを聞いたときはめちゃくちゃに驚きました.このような結果現在のKDDI (au)があるのか,と感心しました.

これを受け,今後は自己よりも利他を大事にする精神で生活していこうと思いました.

また利他の心を大切にする以外にも,仏教の六波羅蜜を例にとって人々がすべき行い,心の持ちようを解いてくださっていました.六波羅蜜とは,仏の道において少しでも悟りの境地に近づかくために行わなくてはいけないもののことのようで,布施,自戒,精進,忍辱,禅定,智慧です.

布施とは,利他の心を持つこと.自戒とは,欲望,愚痴,怒りなどの煩悩を抑えること.精進とは,何事にも一生懸命に取り組むこと.忍辱とは,苦難に負けず,耐え忍ぶこと.禅定とは,心を静めること.智慧とは,悟りの境地.5つに努めることで智慧へと向かうことができるそうです.

日々の労働の中でも,精進することは非常に簡単に行うことができると思います.これらを胸に中に常に入れておき,日々を過ごしていきたいと思います.具体的にどのようにして過ごしていくかを,次の記事に書こうと思っています.

 

とにかく,この「生きる力」を読んだことで,私がこれから死ぬまでに大切にする哲学,考え方のようなものを見つけることができたのではないかと思っています.本の最初の方はどんな宗教チックなことを言っているんだ,と思いましたが最後まで読んでもらえると僕も嬉しいです.